癌の予後不良と化学療法耐性にかかわる新たな機構を発見
発表日時 | 皇冠体育,皇冠比分4年8月19日(金)11:00~11:30 |
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場所 | 和歌山県立医科大学 生涯研修センター研修室(図書館棟 3階) |
発表者 | 生化学講座 准教授 西辻和親 |
ポイント
- p53 凝集体の沈着が見られるp53 変異型高異型度漿液性卵巣癌患者は予後不良であることが分かりました。
- 一般的なp53 免疫染色の染色パターンにより、p53 凝集体陽性の患者を抽出できる可能性が示唆されました。
- これまでの我々の研究から、癌細胞から分泌されたp53 凝集体は受け手細胞側の正常なp53 の機能を妨げることが分かっていました。今回の研究により、癌細胞から分泌されたp53 凝集体は受け手細胞におけるプラチナ製剤の効果を抑制することが分かりました。
- 今回の研究により、有用な治療標的遺伝子が見つかっていないp53 変異型卵巣癌などにおいて、特にp53 凝集体を標的にした治療や予後予測のストラテジーの開発が期待されます。
1.背景
TP53 はヒトのがんで最も多く変異が見られるがん抑制遺伝子ですが、近年、癌細胞に